2007年ソロ競技:ラテン課題フィガー 演技方法について(Q&A)

2007年7月  Rev. 1.0
社団法人日本ダンススポーツ連盟

 2007年のソロ競技に於ける課題フィガーの演技では、異なるフィガーと判定される様な大きな差異やミスがなければフィガーとしての減点はありません。審判基準も従来通りですが、新審判基準による内部評価が並行して行われます。
 課題フィガーのカウントについては、記載されたものを標準としますが、より効果的なアクセントを加えることは認められます。また、スウェイその他の演技方法は、テキストと一致していなくてもより効果的と解釈されれば認められます。

  1. 課題フィガーの趣旨を踏まえた上で、その趣旨を逸脱しない範囲の応用は可。
  2. より効果的なアクセントを加えるための応用カウントの使用は可。
  3. より効果的な体重のコントロール等のためのフットワークの若干の差違は認められる。
       例:ボール ⇒ ボールフラット
  4. 足型そのものを変更することは不可。
       例:前進ロックをランにする、歩数が増減するなど

 ただし、上記の変更可の箇所であっても、その変更が「効果的」でなければ演技結果が良く評価されませんし、演技の仕方によっては完全に別のフィガーに見えたり、間違いに見えてしまいフィガーの減点になることもありえます。

Q & A

  • Q:「課題フィガーについて」にはテキストに従う旨が書いてあると同時に、「課題フィガー補足説明」の文書にはカウント、スウェイ、演技方法を効果的であれば変更することを認める旨が書かれてある。矛盾するように感じるが?
  • A:課題フィガーは、厳密にテキスト記載の通り演技することが目的ではなく、このフィガーの趣旨から逸脱しない範囲で、日本のトップにふさわしい応用表現を認めるという考え方です。周知の都合上、ベーシック・フィガーとして指定していますが厳密に言えば「ベーシック」フィガーではなく「課題」フィガーとご理解ください。

  • Q:新審判基準において、課題フィガーの「効果的」な変更というのは、どこまで認められるのか?
  • A:「補足説明」に技術判定員のチェック項目が二重下線で示してありますので、それ以外の箇所についてはある程度の応用は認められます。「効果的」というのは、課題フィガーの趣旨から大きく逸脱しない範囲で、ダンススポーツとして、スピード、表現力などの演技の向上の為の合理性が認められるということです。

  • Q:「ローリング・オフ・ジ・アーム」について、女子QQQQとなっているところを1a2aと取りたいのだが?
  • A:女子の回転に効果的なアクセントをつけている意思が見られるのであれば認められます。単にタイミングがずれているだけと判断されないように演技してください。最後に女子が両足を揃えるのはチェック項目になっていますのでご注意ください。

  • Q:「リバース・ターン」の4〜6歩で女子が男子の腕の下で回転することは認められるか?
  • A:テキストに記載があるので、認められます。

  • Q:「メイポール」について、女子が1歩目で1/2回転するなど1歩目の回転量を多くしてアクセントをつけたいのだが?
  • A:前の質問と同様に、回転に効果的なアクセントをつけている意思が見られる場合は認められます。

  • Q:「プレイト」について、男子のリードにより、女子を前に寄せたりフックしたりとアクセントをつけたいのだが?
  • A:問題ありません。

  • Q:「プロムナード・トゥ・カウンター・プロムナード・ランズ」について、カウント123をQQSなどに変えても良いか?
  • A:前の質問と同様に、より効果的に演技していれば認められます。どの課題フィガーでもそうですが、カウントを変更して踊る場合はそれが効果的な変更であることが必要です。また、どのタイミングで踊っているのか明確に見える必要があります。

  • Q:「プロムナード・トゥ・カウンター・プロムナード・ランズ」について、2,5,8歩目のフットワークはボール・フラットだが、ボールで踊っても良いか?
  • A:そのことによりスピードが出たり演技の幅が出たりするなど演技が効果的と認められる必要があります。

  • Q:「クロス・ベーシック」について、女子の1歩目、男子の6歩目のフットワークはボールだが、男女の距離感を演出し、スピードの変化を表現するためにボール・フラットにしても良いか?
  • A:これも同様に、演技が効果的になっていれば認められます。

  • Q:「ナチュラル・トップ」について、Bフィニッシュで終える代わりに最後の3歩をラン(小さく3歩前進)にしても良いか?
  • A:認められません。ステップ自体が変わっていて、課題フィガーの趣旨から逸脱しています。

  • Q:「ナチュラル・トップ」について、レアードテキストもISTDテキストも認めるとあるが、前半がレアードで後半がISTDというのも認められるか?
  • A:変更の意味が無いので認められません。始めから終わりまで、必ずどちらかに統一してください。 特にレアードテキストで実施される方は、女子の3〜5歩のシャッセする箇所を間違えやすいようですのでご注意ください。

  • Q:「フォロー・マイ・リーダー」について、レアードテキストのみ指定されているが、ISTDで行った場合はどうなるのか?
  • A:課題フィガーを大きく間違えるか行わなかった場合には減点としてその種目のスケーティング後の順位が一つ繰り下げられるという記述がありますが、このフィガーをISTDで行った場合は、特例として当面の間は順位繰り下げの対象とはなりません。新審判基準では減点の対象になります。

  • Q:「フォロー・マイ・リーダー」について、男子のフットチェンジの箇所で、男子が大きく跳んで空中で足をクロスさせたいのだが?
  • A:フットチェンジの趣旨から逸脱しているので認められません。

    以上